2005年11月15日

プレゼン力

例のプランナースクールで私が受け持っている講義...というよりワークショップの最終回は、プレゼンテーションだ。

毎年思うのだけど、最近の若い子は(<オヤジのり)プレゼンが上手い。

最近の若いのは、コミュニケーションが苦手だとかなんとか世間では言ってるけど、あれは間違えてるよ。
表現力は一昔前の世代よりよっぽど豊かだ。

特に、プレゼンテーターを「演じる」ことやその為の「演出」が上手い。

そういう視点で見たら、私なんて、
プレゼンテーションはド下手の部類だ。
人の前で話すことへの苦手意識も大きいしね。

もちろん、彼らと、なにかの案件でプレゼン勝負したら、殆どはこっちが勝てるって自信があるけどね。

でも、それは、提案の中味での差だったり、それについての自信だったり、質疑応答を積極的に活用して信頼をつくるところだったり...そういう部分でであって、
「見物・演じもの」としてのプレゼンでは、負けちゃうかもなー...と思う。
だいたい、しゃべること自体が私は下手だし。

どこで勝てるのかと言えば、経験に基づいた、
「最終的に印象に残すことの絞り込み」みたいなことの差
その大事さをわかってるか否かってところ
が大きいかもな。

演じることが上手いヤツは、とかく、
「プレゼン自体」を印象に残そうとする。

でも、大事なのは、プレゼンが(出し物としての場が)良かったといわれることじゃなくて、
「なにを印象づけてくるか・最低限残してくるか」だ。

結局プレゼンなんて、1時間やるようなものだとしても
2-3の要点を強力に印象づけてくれば、勝ちなんであって、
スマートなプレゼンだったって評価されたって
そこが残らなきゃ意味ないわけだ。

それは、本当に上手いヤツは、山場づくり・登場感づくり...をちゃんと演出できるのだろうけど、
私の場合は、ただ、大事なところだけは残してこようと強く明快に意識しているってだけのこと。
そのことにしつこいってだけだ。

--

つまり、プレゼンで最も大事なのは

(あらかじめ充分に絞り込まれた)
2-3の最も重要なことを
どれだけ強く明快に印象づけられるか

に尽きるわけだね。

--

ついでに言うと、
この次に重要なのは、
「信頼」づくりなんだろう。

信頼をつくる要素はいろいろあるけれど...
例えば、スマートな気の利いた表現とかってのも、実は信頼づくりに関係しているんだよね。...だって、このショーバイは、コミュニケーション表現をつくる仕事だからね...

でも、おそらく最も重要なのは、プレゼンの時間そのものよりも、質疑応答の場面だと思う。

質疑の時間をなくしてしまったりするのは最悪で、これは必ず取らなきゃダメだ。
質問が出ないようなら、出させようと誘導するくらいにしたい。

そこでどんな種類の質問にも的確にこたえることで、
資料に期されていない部分までも、よく検討されているということが分かるし、
それ以上に、
充分な質疑をしたという事実が、そこに参加している全員に「これには問題はないよね。みんな了解したんだね!」っていう確認の儀式になるわけだから。

相手はプロジェクトチームで聞いていることが多いわけで、そこで皆が納得しているという空気がいったんつくられれば、その後は、「これは良い提案だったってことで良いね」って方向で皆が協調する方向性ができていくものだ。

--

自らプレゼンするというのは、この業種にあっては、どんな種類のお勉強よりも効果があると思っている。

自分自身をふり返っても、知り合いを見てみてもそうだけど、
それなりのクライアントに対して自ら主役としてプレゼンすることをやらされる最初の経験をしたときから、急に一段進歩している。

とかくマスコミに分類されることが多いこのショーバイだけど、
実は、クライアントの代理人をやるわけだから、マスコミなんかじゃなくて、アウトソーシング産業の一種だ。

アタマではわかっていても、なかなかちゃんとこのことは理解できない。
...営業として動いてる人は割と早くから理解するだろうけど、営業以外の部門にいるとなかなか分かるのに時間がかかるものだ。

だから、プランナーは、実際にクライアントに出向いて、自分の提案を自分の言葉で語る時になって、はじめて「オレは代理人として企画してたんだ」って「すっごくわかる・実感できる」ようになるんだよね。

要点を絞ることの重要さも、クライアントがどこで信頼感を持つかってことも...とにかくいろいろ重要なことを、プレゼンテーターとしての責任を負って説明する場面を体験することで「肌」でわかるようになるわけ。

企画を練っている段階から、プレゼンの聞き手の表情を意識しながら書類をつくるようになる。
そうなれば、自ずと、より「伝わる」ものができるようになるものだ。

プレゼン経験の厚みこそが...特に駆け出しの期間は...プランナーの成長をつくるんだよね。

だから、お勉強よりは、プレゼンをしよう。
「これはオレの企画なんだから、オレにプレゼンさせろ」と言おう。
posted by waki at 20:12 | Comment(0) | TrackBack(1) このエントリーを含むはてなブックマーク
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どこに意味があるかということ。
Excerpt: 演じることが上手いヤツは、とかく、 「プレゼン自体」を印象に残そうとする。 でも、大事なのは、プレゼンが(出し物としての場が)良かったといわれることじゃなくて、 「なにを印象づけてくるか・最低限残..
Weblog: atsushifxの七転八倒
Tracked: 2005-11-16 02:03
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