2007年10月10日

仕事の現実感

風邪が治らないんですよ。まいった。
医者が処方した薬飲んでれば、ひとまず活動できるってくらいにはなってきたんだけどさ。

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これは数週間前に書いたのだけど、
一瞬アップを躊躇したまま書いたこと自体を忘れてたもの。
で、だいぶ経っちゃったし捨てちゃおうと思ってたのだけど
もったいなので、登場人物(石山城さん)にだけは読んでもらおうと
メールで送ったんだけど、
本人が「アップすれば?」って言ってくれたので
それなら、ってことでアップしておきます。

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「大きな仕事をしたい」と言う人がいる。

私もそうは思うけど、
むしろ
「現実感のある仕事をしたい」と思うことも多い。

だって、「大きな仕事」ってのは、大抵はひと(他人)の金でするものだよね。
もっと言えば、「組織の金」。

この業界は、細かく区切られた一案件でも数千万は、日常だし、
数十億だって割と聞く数字だ。
もちろん、全部、ひと(他人)の金。
その金額を設定しているクライアントの当人だって、組織の金でしかない。

リアリティが足りない。

もちろん「現実感があって、スケール感のある仕事」ならサイコーなんだけどね。

なんでこんなことを書いているのかと言えば、
先日、久々に城さん(右サイドの関連リンク...パートナーサイトって入れているところを参照)と朝までデニーズでくっちゃべってたからだ。

彼の話...個人的な出逢いのネットワークだけで、面白そうな仕事がどんどん形を成していく...趣味の延長のものも多い...のを聞いていると
...その話の中身を書ければ良いのだろうけど、そうもいかないからねー...

「リアリティが違うな」「オレの仕事の足下はボワボワのフニャフニャだ」とか思ってしまうのだよ。

だいたいこの業界は、なんで良い金になるのかと言えば、
突き詰めれば大きな塊の金が動くからで、
なぜ大きな塊の金が動くのかと言えば、マス媒体の予算があるからで、
マスは、結局はいろんな意味で規制業種だし、資源に(例えば電波枠に)限界があるものだからだ。

もちろん、もっと言えば、マス市場があって、マス商品(大規模大量生産品)があってなわけだから、マス商品の販売のテコになるような部分で、派手な競争が起きないところならどこでだって大金は動く...良い金を得る人は出てくるのだけどさ。

もとい、おおまかにいえばマス媒体予算があるからだ。

でもって、その使い方への「期待値」で報酬が決まる面がある。
だって、面白いプロモーションとそうじゃないのじゃ大違いだからね。

...以前に書いたよね。人件費には、「生産原価」型、「販売費」型、「投資」型があるって。でもって、期待値が入るから、販売費や投資的になり得るわけだ。
もちろん企画は常にそういう面があるけど、「取れた」時の額が違うわけだ。

そういう場所の片隅にいるからこその私の請求額だったりするわけで、もし違う場所に立っていたら、同じ様な能力を発揮して企画をつくっていたとしても、数分の一の額になってもまったくおかしくはないのだろうと思う。

でもって、その土台としてのマスだけど、これはもう明らかにどんどん壊れている。

崩壊速度で言ったら、特に新聞はもうかなりのところまで追い込まれてるよね。
もう先が見えないに近いところまで来ている。
そこ行くと、テレビがばったり倒れる状況ってのはまだまだ想像つかないけど、でも広告メディアとしてけっこう痛んできているのもまた事実だ。

だいたい、日本のマス対それ以外の市場は、6:4とか言われているけど、世界的に見れば逆に4:6がフツーだ。
でもって今はさらにネットの成長に食われる分だけ、マスの構成費は縮小しつつある。

そしてその伸張するネットの部分は、マスのような資源の希少性がないだけ(つまり電波の枠とかは有限だよね。...でも、ネットの枠は無限だ)...つまり参入への壁が遙かに低くて競争的になるだけ、同じコミュニケーション効率に揃えたとしても、遙かに安い。

いずれ全てのメディアの価格は、SPメディア価格の感覚に近いものになっていくだろう。
...もちろんそれ自体が人を惹き付けるコンテンツ有りきのメディアが、SPメディアとまったく同じにはリクツとしてならないのだけどさ。...機会自体を創るものと捉えるものの違いね。

いや変化というなら、価格の大小の問題より大きいことがある。

それは価格の決まり方だ。
ネットに限らず、例えば極端に言えばテレマーケなんか典型的だけど、成果報酬(保証)型になっていくし、そうじゃなくても管理がとっても難しくなると言うか...ほらアドセンスとかは市場メカニズムが明快に出て上下するでしょ?...これも広い意味で成果保証型だけど...
管理の考え方自体が根本的に変わっていかざるを得ないのだよね。
つまりは、予算計画ありきというよりは、もっと柔軟というか判断システムで金を投じていくようになっていくというか...
極端に言えば、今がまだまだ計画経済的って言っちゃったとして、それと比較して今後は、市場経済的っていうか...それくらい変わることになる。いずれね。

そういう考え方やり方への適応力がとても低いのだよ。
今のこの業界の人たちは。別にこの業界に限らないか...いったん成熟しちゃった業種は大抵そうだよね。
...いや、他人事のように言ってるし、普段、そういう変化に適応しなきゃダメだって偉そうに言ってるけど、正直オレだってちゃんと適応できるのか?と思う。

かなりはなしが脱線してしまった。

これを書いていくと、延々と書いてしまいそうだ。

はなしを戻そう。

とにかく、
そんなこんなになった時...その変化を考えれば、
オレたちの足下なんて、ブワブワ...砂上の楼閣みたいなもんだ。

城さんのはなしを聞いていると、彼の仕事には、でかい組織なんて滅多に出てこない。
...いや出てくるのだけど、それはあくまで「個人」が先にあって、その先に組織が見えてくるというものだ。

私なんかとは順番がまるで逆なわけだ。

彼が見つけたり、彼のところにやってきた「人」がすべての起点になっている。

だから、物事の決まり方も、金の決まり方も、遙かにリアルだ。

これはやっぱり違う。
こっちがブワブワなら、あっちはカチカチな感じがする。

もちろん、ブワブワだのカチカチだのってのは、人によって受け止め方が違うだろう。
著名な組織の名前が先に出る方が余程カチカチに(底堅く)感じる人も多いだろう。

でも、
リアリティってことならどうだ?
本当に替えの効かない仕事をしているのはどっちだ?
自分を信じられるのはどっちだ?
充実感があるのはどっちだ?

まーどんな言い方をしても、組織名の方が大事な人もいるのは知ってるけど、
少なくとも私は...この種類の仕事をしている限り、
「組織」より遙かに「人」の方が確かで手応えのあるものに思える。

どっち側から入るかだけで、結局は向きの違いだけだけどさ。
だって、人だって、成功すると権力になり、権力は組織がバックアップするのだから。

そうでもないか、ある程度いくと、人のネットワークそのものが権力の源泉になるのだよね。

まーそんなことはともかく、結論としてオレは石山城がうらやましい。

うらやましがるだけで、
引き籠もり的で、出ていくのがものすごく面倒で、出て行くにも電車に乗らずクルマだけで、人付き合いもめんどくさくて...
...なんてヤツには羨ましがる資格がない...とは思いつつ、
羨ましいものは羨ましいのだ。

で?
だからそれでどうする?

話の展開なんて考えないでこれ書いてるんだよ...仕事以外はいつだってそうだけど。

うーん。

弟子にしてくれって頼んでみる?...いや勤まりそうもないな。

じゃー自分で飛び歩いてみる?

秋風吹くと、オレはどんどんヘンになっていくなー。

子供が乳搾りしてみたいっていうから、近所の観光牧場検索してみてたんだけど、求人してたな。
牧場に勤めてみるってのはどうだろう?

口だけ達者なヤツなんて、ふざけるなって追い返されるかな?
観光牧場だし、オリジナル商品もつくってるみたいだから、マーケ担当にしてくれないかな?

いや、妄想だってば。

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そういえば、彼と話していて、あの「リアリティ」の訳が少し分かったよ。

彼が、この記事に何度かコメントを書き込もうとして止めたってはなしをしてくれたのだけど、
その話しってのは、彼と母親の関係の話が主なものなのだけど、
なんつーんだろう、具体的に話さないと伝わらないかもしれないけど、
そんなにちっちゃい時から、そんなに現実が肩に乗ってくるんだ!みたいな...
オレは、かなりの歳になるまでずっと世間知らずな感じだった(<今でもとか言うな)けど、彼は逆に世間知りすぎというか。

そりゃーすっごい現実感が身につくよな。
とか思いました。

うーん、子供時代は代わりたくない。
まーそういうのがあっての彼の今なのだから、羨ましがっちゃいけないのだろうけどね。

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「本当に優秀なマーケッターって言ったら、元を辿れば広告屋か大手小売の出身でしょ?...外国なら消費財メーカーってのもあるけど...」なんて言われるのがフツーだよね。

でもまーこんなのは、「時間」の問題だよね。
早くから「マーケ」に真っ正面から取り組まなきゃいけなかったのがこういう業種っていうだけで、そうなってから10年も経てば、どこからでも出てくるし、新しいところから出てくるヤツの方が、新しい:より今重要なことをよく知っているわけだから、ある時から、重要性がいっきに高まっていくものだ。

で、1to1,CRM,個客マーケが言われ始めてから約10年弱。

そろそろ「土台からして、IT関連」の王道行くマーケッターがどんどん出てきてもおかしくない。
...とっくにそうだろ!って言うかもしれないけど、
今まではやっぱりバランスって点じゃ、広告屋出身でITも分かるとか、流通出身でITもわかるなんてヤツの方が強かったものね。
そこがどんどん変わっていくかもね。

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これを城さんに送ったら、
「買いかぶりすぎ」って言われたけど、
そんなことはない。

私は、人の良いところスゴイところを見つけて
誉めたり・スゴイ!・尊敬する!って言うのが大好きだ。

もちろん、思ってもないようなこと...無理して誉めるようなことは決して言わない。

いつだって、誰だって、良いところも悪いところも強いところも弱いところもあるわけだし、
誰かの全体像なんて語れるわけもない。

だったら、自分にとって「それイイって思う!」ってことに優先して反応しておいた方がいいよね。

なんにしても、ココに出てくる石山城像は、
ある側面から見たものではあるけど
その範囲で言う限り
私にとっては、+-0の100%そのままだから。
posted by waki at 20:31 | Comment(0) | TrackBack(1) このエントリーを含むはてなブックマーク
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Weblog: 石山城ブログ / ISHIYAMA Joe's Official Blog
Tracked: 2007-10-12 01:57
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