郵政民営化と言えば、
推進派も否定派も
ある程度突っ込んで語る時には必ず触れる
(ってのは大げさだけど)話題に
ドイツポストの民営化がありますよね。
ドイツポストって言えば、
ビジネス紙誌見てれば、
DHL買っちゃったり
グローバル物流ビジネスの世界で大きな存在感を放つ
元気いっぱいのイメージなわけだけど
同時にドイツ国内においてユニバーサルサービスを義務づけられた存在なわけですね。
--
以下、記憶に基づいて書いてて、改めて調べたりしていないので、間違い見つけたら教えて下さいね。
予め、その程度のいい加減なものだと思って読んでくれないと困っちゃいます。
--
推進派は、この例を見て
●民営化でお荷物どころか、元気なグローバル企業になったじゃないか。
日本の郵便局だってそれができるぞ。
●ユニバーサルサービスを義務づけられても、
ガソリンスタンドとかコンビニみたいなこととか電気やガスやいろんな地域サービスの窓口を兼務したりして、ちゃんと維持してるじゃないか。
民営化してフリーハンドにしてやれば、いっくらでも採算あげつつ地域拠点を残す手はあるんだ。
むしろ自在に業務兼務できない現状が赤字をつくって、そのうちどーにもユニバーサルサービス維持できなくしていくんだぞ...
●つーか、オレたちはこのあたりの事例を研究しつくしてプランニングしてるんだ。だから、なんでもかんでも自由競争にはしてないぞ。
...なんて言ったり
反対派は、この例を見て
●何言ってるんだ、ドイツポストの地域拠点は半減したんだぞ。
●すっごい社会問題になったから政治的に(ユニバーサルサービス令で...だっけ?そんなの)歯止めをかけたんであって、ほっといたら過疎地の拠点は壊滅だった。
だいたい郵便料金だってあがってるし。
●民営化に踏み切った国はどこも社会問題化して後からなんらかの公的な枠組みつくって...要するに税金投入してユニバーサルサービス維持してるんだよ。イギリスなんて酷いじゃないか。
だいたい、日本に民営化しろって言ってる自由主義の親玉みたいな米国はなんで自分のところは民営化しないわけよ!!
...なんて言ってるんだよね。
--
私としては素人だから、
トータルに見た時にどうなのか?
紆余曲折の過程はどうあれ、
結果的に必要十分なユニバーサルサービスは維持されていて
その為に後から修正的に公的な枠組みをはめ直すようなことがあっても、
トータルにみたら、社会全体が効率化しているのか?
そうじゃないのか?
ってのはわかんないんだけどね。
--
つーか、本当に重要なのは、
郵便事業じゃなくて、
民営化していったら郵政資金がどうなって
マクロな金の流れがどうなるのか?
だよな。
もちろんユニバーサルサービスって観点じゃ一体なんだけどさ。
でも、歴史的にはともかく本質的には異なったものなんだから
いったんは切りわけて考えなきゃね。
●特殊法人などのキチンとコントロールが効いていない公的部門にメスが入って効率化する。
民間金融機関によってもっと適切な配分がなされて、社会全体も効率化=元気になる。
のか?
●財投債の引き受け手がなくなって、国債の暴落を招く。
民営化したからって大量の資金をちゃんと運用できるわけがない。
もし90年代末期のような民間金融部門の貸し渋りが広がった時に誰が社会に血液を送るんだ。
つまりキケンだ。
のか?
ただ、ハッキリしているのは、
公的部門があまりに非効率にあまりに肥大化していて
そのことと郵政資金はふかーい関係があって
なんにしても放置しておいたら
この国はどうにもなんなくなっちゃうぞ
茹ガエルになっちゃうぞ
ってことだよな。
だから、方向はともかく
手を付けるのが怖いからこの構造に積極的にメスを入れない
(つまり先送り)
なんていう選択肢はないよ
ってことだ。
--
あっ、今、新聞みたら
民主のマニフェストが出てました。
民主は、郵政「縮小」プランか。
これと比較すると、
与党は、郵政「効率化」プランだね。
「縮小」プランも良いかもね。
でも、まだまだ、ねじれ構造を反映して
あまりに曖昧にしていることが多すぎるね。