2005年06月29日

交通弱者軽視のエピソード

ここ(metamix)をきっかけに、ここ(毎日)を読んで、

もう今から10数年前になるけど、某地方都市に出張した時に体験した
(私にとってはかなり強烈な)エピソードをまた思い出したので、メモっておこうと思う。

その地方都市は、
横断歩道が極端に少なくて、
歩道橋や横断地下通路ばかりがやたらとつくられている。

当然だけど、体の弱ったジイバアとか、ベビーカー押してたりしたら階段はキツイ。
だから、横断歩道の無いところをよろよろ渡るのだけど、
これまた当然なんだけど、クルマとしては「本来そこを人が渡っているハズもない」のだから、どんどん突っ込んでくる。

なんとも非人間的・非情に現実に目をつぶり
タテマエだけを押し付ける下劣な精神構造のもとにつくられた街だなー
とは思ったのだけど、

そもそもそんなに交通量もないし、見晴らしが良い道路が多かったから、
それほど決定的にアブナイなー!って場面に遭遇することもなかった。

で、まー仕事をしていたのだけど、
昼頃ふらっと外に出たら、地元のTV局が街で通行人を捕まえてインタビューしている。

なにをやっているのかと思えば、
横断地下通路を使わないで、道路上を渡ったお年寄りとかを捕まえて、
「なんでそんなアブナいことするのか?」ってインタビューしているわけよ!

メディアまでつるんでるのかい!!

もう地域全体、非情な全体主義的な空気に包まれてるんだよね。

あんまりアタマに来たので、その取材クルーの前をわざたらしく何度も道路上を渡ってやったんだけど(でもって、同じ様なインタビューしてきたら、説教してやろうくらいの気分になってたのだけど)
なんかを感じたのか、ついに無視されっぱなし。

で、夕方ホテルに帰って、風呂に入り、ボケっとテレビ見てたら、
まさにそれをやってたわけ。

私が見た場面はあーでも、
例えば「年取って足腰弱ってくると、しかたないだろ!」みたいな声も流れるのかなと思ってたんだけど、ついにそんなのはひとつも流れずじまい。

ジイバアが「謝ってる」んだよね。

なんで、テレビクルーになんて謝んなきゃいけないんだよー!!
怒れ!激怒しろ!
ってテレビに向かって思ったけど、
そのコーナーは「ちゃんと交通ルールを守りましょう」みたいなことで終わっちゃったわけ。

なんかさー、「オレは、ポルポト派の支配地域に迷い込んじゃったのか??」なーんて気分になっちゃったよ。
それは大げさにしても、
街全体の知的レベルが小学生なみって思ったね。
だって、メディアが「いーけないんだー、いけないんだー! ...いいつけてやろ!」ってやってるわけでしょ?
いや、
当時はまだオレも若くて、すっごく世間知らず(特に地方の状況知らず)だったから、
とにかくそう感じるくらい、かなりのショックだったんだよね。

--

例えば、少子化問題だけど、あの街で子供が増えないとしてもなんにも驚かないよ。だって少なくとも10数年前から、ベビーカー押してどこにもいけないんだもの。

例えば、高齢者のボケ率があの街だけ高くても驚かないね。
だって、足腰弱ったようなヤツは外出するなってことだものね。

例えば、あの街の商店とかがみんな衰退していってシャッター街になっていたとしても驚かない。
街中をちょっと買い物に動くだけで階段上り下りを散々させられるんじゃ苦行だものね。
でも、その分、郊外にでっかい駐車場を備えた大型店が出店すれば大盛況なんだろうな。
もう自分の足は使わないクルマで動くって決めればむしろよい街だものね。
地元資本の商店はデパートは衰退し、外部から進出するものにとってはまさに好都合な状態。

例えば、観光客がどんどん減り続けても、もちろん驚かない。

例えば、あんな非人間的な施設をつぎつぎむやみやたらにつくったあげく財政破綻していたとしても驚かない。
税収自体も落ち込むだろうし。福祉コストも上昇するんだろうなー...。

例えば... ...

今、ゴーストタウンのようになっていたとしても、もちろん驚かない。

交通弱者にひたすら厳しくするというのはそういうことだ。

もちろん、かなり大げさに書いているわけだけど、
でも、本来、交通政策ってのはそれくらい影響力があるものであるハズだ。

--

もっともあの街ほど酷くないにせよ
(というか、現在のあの街がどうなっているのかは私は知らないけど)
非人間的・非情に現実に目をつぶりタテマエだけを押し付ける下劣な精神構造
ってのはどこにでもはびこっている。

でもねー、交通政策だけは
もうちょっと現実的に対応するだけで
取り締まり対象や予算とか配分を見直すだけで
かなり結果を変えられるだろう
って思うことがいっぱいあるのだけどねー。

--

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posted by waki at 02:40 | Comment(0) | TrackBack(0) このエントリーを含むはてなブックマーク
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