2005年05月26日

間に立つ人になろう

どこに行っても専門化がどんどん進んでいる。

社会が複雑化・高度化すればするほど、専門化が進むことはしかたないけど、
例えば、先日の夕刊フジblogの医療の専門化の問題についての記事なんて良い例で、
●専門の単位がニーズ単位に対応しなくなるし、
●だからこそ、専門の際を越えてニーズ単位で対応できる人材(あるいはニーズ対応チームを組織して率いることができる人材)が改めて注目される
ってことがある。


広告業界だって同じで、ちょっと時代を遡れば、
なんていう専門性の肩書きがついているかは別にして、
よいマーケッターで、よいプランナーで、時には良いコピーライターでさえあり、さらには時に優れた営業マン...なんて人はよくいたものだけど、
今はこういう人ってどんどん減っているように思える。

その分、専門分化はどんどん進んでいる。

でも、
社内で身内からどうちやほやされているかなんてのは別にして、
クライアントの評価が高い・具体的な成果をあげる人ってのは、

今だって、専門分野を超えて幅広いことを理解している人だし、
その気になれば、隣接した領域なら、専門外だって専門分野の人の殆どより良い仕事ができるっていう人だ。

これはクライアント側から見れば当たり前のことで、
求めているのは、答え・成果なわけで、
決して、
ご立派なマーケのご高説でもなければ、
賞を取って自慢できそうなクリでもないし ...
なわけで、
そういうものトータルの提案の力なわけだ。

どれもとても重要だが、
全体としてバラバラだったり、つじつま合わせているだけなら意味がない。

つまり誰かが全体を理解し俯瞰で見ている必要があるし、
それができる者こそが真のキーマンになるわけだ。

--

はなし戻して、
重視される専門分野というのは社会のしくみが変われば移りゆくものだし、時には技術進化がより効果的な代替手段を生むなどして急速に衰退してしまう分野もある。

でも、専門性を見つめるのではなくて、市場の要求の方を見ていれば、衰退の兆しとその意味にすぐに気が付くし、対応だって見えてくる。

だからこそ(当たり前だが)、新しい成長分野に気が付くのは、専門性のからに閉じ籠もらない人だ。

また、専門性を極めていくっていうのは、周囲から認められる分かりやすい道かもしれないが、どんな分野でも、実際に優位性を持っている...高く売れるってのは、100%の専門的知識・判断力よりも、
8割の専門性と、隣接する領域にも同レベルの能力を持っているって人でしょ?

例えば、
Webの技術的専門知識がものすごい人と、
Webマーケの専門知識がものすごい人と、
両方を8割方理解している人だったら、
誰がいちばん稼ぐ?
誰がいちばん時代変化への柔軟性を持っている?

そりゃもう、最後の者に決まってるわけだ。

複数の専門領域の間に立つ人になろう!
posted by waki at 20:10 | Comment(2) | TrackBack(0) このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
とても興味深く読ませていただきました。
勉強になります。
Posted by yasu at 2005年05月27日 00:07
あっ、yasuさんこんばんは。

誉められたので、ちょーしにのってもう少し書くと

これって、
ウリモノとか、企業とか...に置き換えても、言えるんですよ。

例えば、wintelは、ニーズに対応したウリモノのパッケージをつくってるわけじゃなくて、基本的には、パソコンっていう総体のパーツをつくってるわけですよね。

そここそが強い。
つまりモノから見た時の専門分化の時代の代表例みたいなものです。

でもね、やっぱりそれは産業が若いからであって、
他の分野だと、例えば、クルマとか家電とか分かりやすいですよね。
確かにキーデバイス握るような企業は圧倒的に強いし利益率もクルマ屋さんより遙かに高いわけだけど、
結局やっぱりその命運を握ってるのは、マーケティングやってる...最終製品つくってる会社なわけです。

例えば(これはデバイスも最終製品も同じところだけど)、トリニトロンに依存したからこそ平面テレビに出遅れたわけじゃないですか。ソニーは。

いったんキーデバイスの独占が技術の普及だったり、より優れた代替品の登場とかで、ちょっとでも崩れ始めると、
フリーハンドの買い手の力学が働くわけですね。
...つまり、持ってないからこそ強い。
持ってないからこそ、自由に選べるし、見積もり競合みたいなことだってできるわけですよ。
なまじ、自前で持ってると、そうはいかないわけです。

はなしが脱線するけど、
「日本は資源小国だから、苦労してきた」って教えられてきたけど、あれは大ウソですよね。
他の資源持ってる先進国と比べれば明白で、資源がないからこそ、もっとも有利な条件で買えたわけで。...もちろん、いつでも常に有利だったわけじゃないですけど。

もとい。
じゃーなにが決定的な強みになるのかって言えば、
そりゃー市場を握るってこと以外にないわけです。

米国や中国が強いのは、突き詰めれば超巨大な市場や、超巨大な潜在市場を持ってるからに他ならないわけだし、日本の市場も世界的にみたら巨大です。
役人ががんばって、あの手この手で中央集権構造で単一市場化を進めたからこそですね。
...今となってはそれがガンなんだけど。

でもって、企業の場合は、最終市場を握るのは、様々なパーツを組み合わせる力...いかに組み合わせるかが最も大事なわけです。
専門性だけじゃ、勝ち続けられないわけです。

企業組織も
どんどんモジュール化してるっていうか、専門パーツ化してるわけです。

だって、アウトソーシング産業の伸びはすごいものね。
なんだって、経理だって人事だって生産だって営業だって、なんだってアウトソーシング。

ちなみに、広告屋だって、認めない人も多いけど、結局、アウトソーシング産業の一種です。...だって、ずっと遡れば社内で図案描いてコピー書いて広告枠買ってなんてのは当たり前だったんだから。

でもね、じゃーなにが残るわけ?
なんでもかんでも専門企業に任せちゃえばいいわけ?
それで成立するわけ?

でしょ?

典型的なアウトソーシングって言えば、企業組織の神経系...IT投資関連だけど、
うまくやってるのは、
自前でやってるところでもなくて、
わかんないけど専門家に任せちゃえ!とかやってるところでもなくて、
経営とITの両方を少なくとも8割わかってるヤツが、IT投資管理の要にいる組織なわけですよね。

あらゆるところで専門分化が進むからこそ、
本当に価値を持つのは、
間に立つヤツなんです。
Posted by わき at 2005年05月27日 02:16
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