2004年07月19日

謀略説好き・裏情報が大好物な人々

「華氏911」がネオコンの陰謀?(町山智浩アメリカ日記)
これ読んでて思ったんだけど...

...誤解しないように書いておくと、この記事書いてる町山さんが、
「華氏911」がネオコンの陰謀って思ってるわけじゃないよ...

謀略説好き・裏情報好きな人たちって多いよね。
充分に知的なハズの人たちの中にも、こういう人はすごく多い。

私の周囲にもけっこう居て、
例えば、半年に一度くらい電話かけてきて
「おい、この期末に東証大暴落、日本経済未曾有の危機が始まるぞ」
なーんてこと言ったりする友人が居たりする。

彼は実際かなり金融市場に詳しいんだけど
彼の言ってるとおりなら
この5-6年の間に何回日本経済が壊滅したか
って感じだ。

で、「その根拠は?」って聞くと
まことしやかな理屈が並ぶんだけど、
突き詰めると「裏情報」だったりする。
まことしやかな理屈は
その裏情報を裏付ける...ややこしいな...ための
理屈だったりするわけだ。

彼に限らずこういうのは、
大企業や行政関係なんかの動向についてのこの手の情報ってのも多い。

「おい、わき知ってるか?
○○は、イケるぞ。風向きが変わった。
いっきに支援のスキームが整いそうだ」

ってね。

で、「ふーん。で、その根拠は?」
って聞くと
「○○取締役がそう言ってたんだよ」
「ふーん。で、その○○取締役の言葉の根拠は?」
「○×△だろ!(勝手に筋書きを付けてる)」
「それはおまえの理屈だろ?
それはそーと、どんな場面で言ったのさ?」
「営業が聞いてきたんだよ」
「ふーん。部外者に?そんな重要なことを?
そりゃ、○○取締役の希望だろ!」
...
ってつづくわけなんだけど、
結局はこの議論、埒があかない。
もとが曖昧な情報に基づいてるからね。

でもって、殆どの場合、
重要なことであるほど、「裏情報」なんてアテにならない。

理屈は、
今時、選挙で組織票がアテにならないケースがどんどん増えてるのと同じだ。

行政の意志決定も、大企業の意志決定も
より重要なことほど、
今時そんなにシンプルじゃないってことだ。

もちろん、
謀略がないわけじゃないし
裏情報が重要なことだって多いし
なんだけど、

本当に重要なことほど、
これだけますます利害関係者が複雑に入り乱れて
その多くの顔も見えなくなってきてるときは
一部の身勝手な思惑なんかじゃ動かし切れないし、
むしろ結局は真逆の結果になることだって多いわけだ。

しかも、「裏情報」ってのは、
物事を決定する中枢にいる人たちからの情報だからこそ、
希望的観測と
選挙の組織票に例えられるような実際に力を行使して
その成果をカウントできるような範囲の計算だけで
成り立ってることがすごく多い。
...実際は組織票を全部集めても1割にもならないなんて時でも
数えられるからこそ重要ってことになっちゃうわけだ。

でも、
だからこそ「信用できない」、
「信用し過ぎちゃいけない」わけよ。

ところで裏情報が大好物って人って
不思議と...
というか当たり前とも言えるけど...
それなりの社会的なポジションを持ってたりする。

もちろんそういうポジションだからこそ
「裏情報」に触れることができるってのもあるし、
権威が好きで権威の力を知っていてそれを恐れるからこそ
過剰に反応してしまう
...陰謀説も大好物になる
ってことになるわけだよね。

でも結局、こういうのって突き詰めると
人は単純さを求めるってことなんじゃないかな?

どんなに複雑な事態でも
その複雑さを直視するよりは
実は○○の策略で成り行きが決まる
とか思ってた方が
遙かに簡単・気持ちも楽だもんね。

本質的に小さな事(局所的なこと)は、
(つまらないけど)「裏情報」に力があることが多い。

でも
本質的に大きな事(大局的なこと)は、
(面白いけど)「裏情報」には思ったほどの力はない。
断片的に力があるように見えても、
結局は時代構造変化の流れの方が力が遙かに強い。
そんなケースでは、
裏情報に一喜一憂するより、
時代構造変化の流れを読む方がよほど有意義だ。

--

この連休は、
花火大会を見て、
バーベキューして、
山に入って虫探しにつき合って、筋肉痛になり、
魚釣りして
って感じでした。
posted by waki at 20:56 | Comment(0) | TrackBack(0) このエントリーを含むはてなブックマーク
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