2005年03月31日

ADT・仕事の生産性・時間の使い方・オフィスソリューションの設計目標

マルチタスクで人間の知力が低下する?--情報化時代のアイロニー(CNET)

ここに書かれてることって、本質的には最近始まった事じゃないと思うんだよね。

ずっと以前にも関連することを書いたけど、
オフィスで知価労働しているサラリーマンの場合、一日の仕事の7割くらいは、「コア業務」以外の仕事をしているというような調査結果を何度か見たことがあるのだけど...

つまりどういうことかというと、
例えば、デザイナーにとってのコア業務の時間ってのは、
まさにデザインのことを腰を落ち着けて考えてる時間であり、
あるいはまさにデザイン作業をしている時間なわけだ。

それ以外の連絡や調整や意思統一や状況共有のための会議だったり、移動時間、週報書きや伝票起こし...なんていうのは、組織で動くために必要不可欠な時間ではあるけれど、
それは言ってみれば...かなり乱暴な言い方すれば「雑務」の時間なんだよね。

組織が大きくなり複雑化するほど、この「雑務時間」(組織の調整時間)はどんどん増えていく。
個々人の役割分化が進んでも、結局、組織の調整はそれだけ複雑化する。
大抵の先進国なら戦後一貫してこの「雑務率」はあがってきていたハズだ。
雑務率が高まるってことは、益々マルチタスク能力が要求されてきているってこと。

そして、さらにその上で問題を上塗りしているのが、
ここで書かれているADTを生むようなIT環境なんだけど、
日本の場合97年頃のリストラがいっきに加速したあたりからは、
一人あたりの仕事量の増大+組織構造変化に伴う調整(のための会議とか)で、
いっきに雑務率が増加したはずだ。

ここで言いたいのは...過去繰り返し言ってきたのは...

オフィスソリューションは、情報収集のアジリティと情報共有・コラボレーション環境整備にひた走ってきたって面が強いよね。
ところが、これが結果的に生み出しているのは、まさにひっきりなしのコミュニケーション...ビジネスにおけるコミ中(コミュニケーション中毒)状態や刻々と変化する情報への縛り付けなんじゃないのか??
ってこと。

どの様な知価生産の場でも、ここでも書いたけど、
真に生産性を上げられるのは、「まとまった時間」がどれだけ得られるかと深く関係しているってこと。

ひっきりなしに電話やメッセンジャーに呼び出され、次々会議に出て、伝票書けって催促されて...って状態の中で、
例えば、まともな企画書とか書ける?

だからみんな、真夜中にやったり、自宅に持ち帰ったり、喫茶店に逃げて仕事したり...ってやるわけでしょ?

でもって、実は真にコア業務について生産しているのは、そういう時間なわけだよ。

だからね、
これからのオフィスソリューションの...少なくとも知価生産に深く関わる部門の...ITソリューションは、
新しいシステムを入れることで、
どれだけ「コア業務に専念できる纏まった時間」を生む出すことに貢献しているか?
っていうのを
重要な成功度をはかる指標にすべきだと思うんだよ。

もし、新たなシステムを導入することが、直接的にでも間接的にでも、コア業務に関わっていられる一続きの時間の長さを削るようなら、それは失敗って捉えるべきだと思う。

それにしても、CNETの記事のタイトルは、
ほんとに気分いいね。

オレはマルチタスクできない!
したくもない!
っていつも言ってるわけけど、
マルチタスクにあっちからこっちへ次々に起きてくる事を、
どんどん処理することって
結局、知価生産の本質には関係ないし、
そんなことやってるヤツは、
実は生産性低い
って言ってるようなものじゃん。

あー気分いい!

--

後でこれもブログ版に移しておこっと。
posted by waki at 23:15 | Comment(0) | TrackBack(0) このエントリーを含むはてなブックマーク
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