2006年09月25日

タコツボ型とボーダレス型への分離

日常の情報収集について覚えさせるには、
若い子には「ネットより先に新聞だ」と、
取引先の企画部門の人が良く言っている。

私はこれによく反論している...ネットの方が良いと言っているのだけど

でも、あえて反対意見出しているだけで
実のところ「どっちも正しい」と思っている。

どういうことかと言うと、
それぞれ理由はいろいろあるのだけど、
最も大事なところだけ要約すれば

1)新聞などのマスメディアの情報に無理矢理触れさせた方が良い理由は...
「たこつぼ」化を避けるため。

大抵の子は、具体的に調べるテーマでもあればともかく
とかく各自の狭い興味・関心の中で、見るものを選んでいく。
ネット上の情報量は膨大だし常に生成されているから、
見たいものがいくらでも出てくる。
そうなると、どんどん関心が「たこつぼ」化していく。

新聞などは、オンデマンドじゃないからこそ、毎日読もうとすればいろんなジャンルの情報に触れることになる。
それは、確かにネット上にある情報全体から比べれば極めて狭く浅いかもしれないが、少なくともビジネスマン・企画者にとって最低限必要な情報に薄く広く触れていることができる。
そもそも、情報評価力が充分でない子たちにとっては、マスメディアの権威がある情報というのは、少なくとも間違いがない。
...いや、間違いはあるかもしれないが、世間がそういうニュースに触れたということを知っていること自体がその真相を知るより役に立つ。
...例えば、日経が、「ソフトバンクがAppleと」みたいな記事を流しても、そういう見方・期待が出来たっていう事実を知ることになる。
我々にとっては、そっちをまず知ることの方が大事だ。


2)新聞などマスメディアよりもネットでの日常の情報収集を優先させた方が良い理由は....
「視野を広げる」「関心分野を広げる」ため。

こっちは、改めて書くまでもないよね。
ネットの方が、(本人の資質次第で)いっくらでも容易に関心の幅を広げていけるってことね。

少なくとも、表層部だけ見て深度を問わなきゃ、マスメディアにあってネット上にない情報ってのは殆どないし、情報へのアクセスコスト(金と手間)が違うからね。

関心の連鎖を途切れなく、次々と分野横断で繋げていくことが出来る。

視点づくりが重要なこの商売には欠かせないでしょ。

だいたい、情報のスピードも違う。
特にブログ時代になってからは、比較的忙しい各種の専門家も以前とくらべて気軽に情報発信するようになってきた。
でもって、そこにはまさに今考えている途中のこととかも現在進行形で出ていたりする。
それが本になって纏まって出てくるのは(出てくるとは限らないけど、出てきたとしても)、どんなに早くても半年後だ。

そもそも、こういう商売をしているなら、マスメディアに載って周知になってしまったことより、それ以前を知ることが大事なんじゃないのか。

--

これってつまりは、
教育対象の資質次第ってことだし
全体の底上げを意図するか、もともと向いているヤツを伸ばすか
の違いなわけだ。

もともと関心範囲が狭いヤツを対象にする:全体の底上げを狙うなら、
新聞を読め、読み方はこうだ
ってやる方が良いし
(今時ほっておいても、ネットには触れるし、そこではタコツボ化しているだろうし)

そうでないなら、
ネットをこう使え、こうやればもっと情報収集範囲を広げられるぞ
知識の組み合わせを自在にできるぞ
ってやった方がいい。

--

ネットが情報力格差を広げるみたいなはなしは前からあったけど、
それはデジタルデバイドとか言われてたものじゃなくて、
さらには、情報評価力の差みたいなものも基本としてあるだろうし、
でも、もっと大事なこととして、
ネットが、知のタコツボ化を加速させるか、
あるいは、ボーダレスな知の領域をさらに押し広げるものになっていくか
って違いとして現れてるんじゃないのかな?って思う。

日がな一日、SNSとかRSSで友人のブログをチェックしたりとかってことで時間を使ってたら、タコツボ化せざるを得ないよね。
それはそれでとても気持ちよいわけだし。

そしてますます狭い世界の人になっていってしまう。

ネットが世界を狭めるわけ。

ネット上の情報が広がりも厚みも出てきたからこそ
検索で簡単に欲しい情報にたどり着けるからこそ
要するに自由自在に情報を得られるからこそ
関心がタコツボ化するってのは
なんだかなーだけど
自由自在になるからこそ・力を得るからこそ、その人の本質がそのまま拡大投影されるんだ
って見ればなんでもそうだよね。

--

ちょっと関連あるはなし

間に立つ人になろう

ここでのはなしの専門性の追求を「タコツボ化」と関連づけて
「間に立つ人」を横断的な関心・知識を持つことと関連づけて
読んでね。
posted by waki at 14:48 | Comment(0) | TrackBack(0) このエントリーを含むはてなブックマーク
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